移り変わりのスピード
最近、本気で仕事をしているひとたちと接していて思うのは、
「時代の移り変わりの速さを意識しろ!」ということだ。
たとえば、人間は、本で読んだりテレビで観たり識者に教えてもらったりして
何か新しい情報を得ると、自分がとても成長した気持ちになる。
だが、俺たちが「知った」時点で、それはすでに古い情報なのだということを、分かっておかねばならない。
なぜなら世界では、それを上回るスピードで、いろんなことが更新され ...
持ちつ持たれつお互い様
「ひとに迷惑かけたくない」と、たいていのひとが思っているだろうが、
しかし、生きていれば、迷惑をかけたり、かけられたりの連続である。
もちろん法を犯したり、むやみやたらに傷つけたり、というのは論外だが、
仕事だって、一生懸命やっていてもミスをすることはある。
そんなつもりなくても、誰かに迷惑をかけることなんて、たくさんある。
家族、友達、恋人同士の仲にしたって、
厄介 ...
消費し、消費される人生
ここ何ヶ月か、ある件を取材で調べているのだが、
それを通じて、俺なりに思ったことがある。
それは、これだけ世の中が不況になると、
生まれたときから死ぬまで、「自分自身の人生」すら消費・搾取の対象と見なされようになる、
ということだ。
たとえば幼少期からすでに、幼児教育だなんだとお金をかけさせる商売がある。
ビックリすることに、0歳児を対象としたプログラムなんていうもの ...
熱帯化日本
八月も終わりに近づいてきたが、まだまだ暑いな。
なぜか発熱までしてしまって、暑さ倍増である。
学生の頃、そのうちバブルが崩壊し、経済成長も終わるだろうことは何となく想像していた俺も、
連日40度近い気温が出るような、ここまで暑い国になるとは、さすがに思っていなかった。
湿度が高いせいか、気温の高い海外諸国出身のひとでさえ、
日本(東京)の暑さには驚くそうである。
...
「人気」とは人の気
何があってもへこたれない、ネガティブな言動が1ミリたりともないひとに、
ときどきお目にかかることがある。
面倒なことや危ないことに遭遇しても、迷ったり悩んだりしないし、
他人からボロカス言われても、ぜんぜん堪えない。
気持ちの切り替えが早いと言うよりは、
「落ち込む」とか「悩む」という思考回路がないみたいだ。
何も考えていないおバカさん、とい ...
暗記<やる気元気
昨日、ニュースで出ていたが、
最近の国民生活に関する世論調査で、
3人に2人が生活に不安を感じているという結果が出たそうである。
今の時代の漠然とした閉塞感をみたときには、
まあ、当然の結果かな、と思う。
この諸悪の根源は、やっぱり暗記の教育にあったと俺は思う。
暗記の暗(諳)には、諳(そら)んずる、という意味があるらしいのだが、
礎となる愛情
人間力のある奴、魅力のある奴、秀でた能力のある奴、
反対に、社会適応できない奴、凶悪な事件を起こす奴……
この礎は、幼少期に親からどれだけ愛情をもらったかで決まるのではないかと、
俺は確信を持っている。
もちろんなかには、親を知らずに育ち、それでも立派なひともいるが、
そういうひとは、常人には計り知れないような苦労、きつい思いをしてきているので、数は少ない。
ここでは ...
成長から成熟の社会へ③
前から言っていることだけど、俺は本当に同世代の人間から
やたらと嫌われるんだよな。
たとえば、珍しい職種のせいか、テレビや出版などマスコミ業界の方から
「一緒に仕事をしましょう」と声がかかることも、ないわけではないのだけど、
そうすると、その会社にいる俺と同じ40代の奴らがすっとんできて、
「押川はあぶねー奴だ」「ネットで検索したら批判がいっぱい出てくる」
「昔、週刊 ...
成長から成熟の社会へ②
「成長」から「成熟」へと社会が変わり、
前置きばかりが長くなり、本質(=問題解決)が遠のいている時代だ。
ここから先は、醜いもの、凶悪なもの、不可解なもの、
そういうものたちが、ごろごろ出てくることを、覚悟せねばなるまい。
現に俺の本業である精神保健分野でも、
「(退院したら)親を殺してやる!」「秋葉原のような通り魔事件を起こしてやる!」
と叫んでいるような患者ですら ...
成長から成熟の社会へ①
戦後の復興の時期から長らく、この国は「成長」の時代を過ごしてきたわけだが、
バブルがはじけたあたりから、もはや成長は見込めなくなった。
そこから社会は変わり、今は「成熟」の時代になった、と俺は思っている。
特に今、働き盛りの俺たち世代(40代)は、良くも悪くも「成熟」を享受してきた。
多くが、いい学校を目指し、資格を取り、そこそこの企業に就職した。
なんとなく仕事をしていてもメシを食っていけるだけの給料を ...
俺は人気者だ!
先日、精神科病院に入院している患者さんの面会に行った。
病棟に足を踏み入れたとたん、俺のもとに他の患者さんまで、わらわら集まってきた。
あるひとは、俺を新入りの入院患者だと思ったらしく、
「荷物はロッカーに入れておけよ」と忠告をしてくれた。
そしてさらにこう言った。
「ロッカーに入れて鍵をかけておかないと、盗るからなー」
...
17歳少女暴行死
愛媛県伊予市の市営住宅で、
17歳女性の遺体が押し入れから見つかったという事件があった。
17歳少女暴行死か…36歳女と長男ら逮捕 市は情報把握も通報せず
不可解な部分の多い事件である。
被害者の女性は、少なくとも1年以上前から、
加害者の女の部屋で半ば同居状態にあったという。
加害者側に罪があることは言うまでもな ...
日本で一番
学生時代にスポーツで日本一になったことのある知人がいて、
以前から、親しく飲み歩いているのだが、
スポーツで一番をとったような奴は、違うな! と思わされる。
頭だって悪くないはずなのに(ひとが聞いたらへえ~となるような大学出身だ)
未だに、身体を張って生きているのである。
そこに、迷いとか心配とかみたいなものが1ミリたりとも、ない。
人間、ここまで突き抜けることができ ...
価値観がゴロリと
今や、ほとんどのひとが一定の教育を受けることができ、
職業や結婚(恋愛)など、ようするに生き方全般を、
自由に選択できる時代になった。
しかし、本当に自由かと言われればそんなことはなく、
多くのひとが、“生きづらさ”なるものを抱えて生きている。
自由とは何か、教育を受けるとはいったい何か、と思いたくもなる。
問題を抱える家族からの相談を受けて ...
ちょっと早いが老後について考える
「公務員や教員は認知症になりやすい!?」
という記事を、興味深く読んだ。
実は以前、公務員は公務員でも、いわゆるキャリアと呼ばれるひとたちの中にも、
50代で認知症になってしまうひとが、けっこういる……
という話を聞いたことがあったのだ。
50代といえば年齢的にまだ若く、体力もあるからこそ、
介護しなければならない家族もまた、大きな負担を強いられていると聞き、 ...
歯車には徹底抗戦じゃ!
「自由」なんて、あってないような幻想ではないかと思う。
しょせんは、すべて何か大きな歯車にのせられて動くようにできているのである。
しかし、俺はどこまでも抵抗するぞ!
簡単に巻き散らかされるものに手を出すくらいなら
ごうごうたる非難を浴びながらでも、本質を追い求めていきたい。
別に自由はなくてもいいが、
搾取されるだけの生き方ではつまらないか ...
気位高く
世間体ばかり気にしたり、カネカネ言ったり、
男(女)とヨロシクやることばかり考えていたり……
そういう奴を見ると俺の頭には、つい「乞食」って言葉が浮かんじゃう。
世間体乞食、カネカネ乞食、チンポ乞食、マンコ乞食……
仕事でもファッションでも、自分のオリジナルを追究するのではなく、
安易に流行にとびついてばかりいる、流行乞食ってのもいるな。
な ...
鋭い時代になった
おっさんくさい話題で恐縮だが、
俺の若かりし頃には、世界に携帯電話もパソコンもなかったので、
未だにふと、「鋭い時代になったもんだなあ!」と思ってしまうときがある。
たとえば仕事をするにしても、昔はどこかのんびりしているというか、
一つの結論を出すまでに、時間の猶予があったんだよな。
だけど今は、自己紹介も仕事のやりとりも、あらかじめメールで行われ、
直接会うときにはもう、反論や ...
大いなる精神、大いなる忍耐
この間、俺の知人から聞いた話なのだが、
彼の経営する会社の従業員の中に、ひどい妄想を抱き、
たとえば「会社の○○に弁当の中に毒を入れられた」というような発言を、
繰り返している人物がいるという。
その従業員の背景をざっくり言ってしまえば、
ようするに親の愛情を受けずに育ってきている。
彼に対して、俺の知人が経営者として、どのように対応しているかと言えば、
...