プロリーマンリーグ

昨日の飲み会で、とても面白い話を聞いたので、

そのままブログに書く。

 

話をしてくれたのは、某大手企業に勤めるAさん。

いわば職人が集う、「縁の下の力持ち」的な部署に所属している。

言葉は悪いが、花形的な部署ではないし、

出世競争からは、とっくの昔に距離を置いている。

会社員ではあるけれど、完全にアウトサイダーだ。

 

そんなAさんが、

肩書きや出世のことばかり考えている会社員を指して、

こう言うのである。

 

「ありゃあ、プロリーマンだよ」

 

つまり、プロのサラリーマンってことだ。

 

Aさんはプロリーマンではないので、

面白いモノを作ろう、面白いことをやろうと奮闘するあまり、

若いころには同僚や上司ともよく衝突した。

 

そんなAさんを見かねて、あるときプロリーマン上司が、

“プロリーマンリーグを勝ち抜く鉄則”を、

Aさんに教えてくれたのだそうだ。

 

知りたいひともいるかもしれないから、

一応、書き留めておく(笑)。

 

一、 自分の意見は一切述べない。上司には死んでも逆らわない

 

上司に楯突いたり、意見を言ったりした奴は、上にはいけない。

いけても、最後には飛ばされて終わり。

仕事の能力というのは、

【その会社・チームで一番力のある人のイヌになれるかどうか】

それでしかない。

 

二、 社内の誰かと酒や食事をともにするときは、常にワリカン

 

今や、「奢るから飲みに行こうぜ」と部下を誘うのも

パワハラと言われる時代。

飯をおごったりおごられたりという行為が、

何かの拍子に火種になることもある。

常にワリカン、明朗会計が、足下をすくわれない秘訣。

 

これはずばり、Aさんの上司が、

出世できたひととできなかったひとを見比べ、

分析した結果、得た鉄則だったのだ。

 

もちろんその上司は、この鉄則を遵守し、

着々とプロリーマンリーグを勝ち抜いている。

 

Aさん曰く、今は新入社員にも、

はじめからプロリーマン志向の人間が増えたそうだ。

そういう新人さんたちは、

Aさんみたいなアウトサイダーは、完全無視だそうだ。

 

人間的には、超絶に面白いと、俺は思うんだけどな。

 

Aさんみたいな、会社にいながらプロリーマンになれなかった、

そういうひとを俺なりに思い浮かべてみたのだが、

仕事はそのひとたちのほうが何百倍もできる。

 

Aさんなんて、はっきりこう言うよ。

「俺は、会社のために死ぬ気はさらさらないが、

仕事のためなら、いつ死んでもいいと思っている」

 

それに、とにかくすごい人脈を持っているんだな。

これは、仕事力はもちろん、人間力の象徴だろう。

 

プロリーマンは、面白いモノなんて作る気もないし、

こころのつながりがないから、人脈もない。

あるのは、肩書きにつられて寄ってくる奴らだけだ。

 

これから就職(就職活動)する若いひとは、

よくよく考えたほうがいいと思うぜ。

 

プロリーマンになれないひとがサラリーマンになっちゃったら、

Aさんみたいに圧倒的な人間力でも発揮しない限り、

いじめられて蹴落とされて、

ほんと、病気にでもなって終わりだよ。

 

むしろ公務員にでもなったほうが、

まじめに頑張っているひともたくさんいるし、

頑張りがいがあるだろうと、Aさんも言った。

 

まあ、プロリーマンでもサラリーマンでも、

公務員でもフリーでも、

たいへんなことに変わりはないのだが。

 

何をたいへんと思い、思わないか。

その違いはけっこう大きいから、

真剣に考えたほうがいいと思うぜ。