おっちゃんの人間力

俺はもともと、機械をいじることには興味もないし、

あんまり得意でもない。

パソコンなんかメールやネットを見るくらいしか使わないし、

未だにガラケーを愛用している。

 

だから最近の若いひとが、

何でも、パソコンを使ってあっという間に調べて、

資料なんかもババッーと作ってしまうのを見ると、

純粋にすごいなあと思う。

 

30代の奴に対しても「上手いこと作るなあ」と感心していたけど、

今の20代の奴は、もっと早いし、上手い。

若い世代にとっては、これが「当たり前」なんだろうね。

そして今後はますます便利なツールも出てきて、

スピードアップしていくのだろう。

 

反対に、俺たち40代っていうのは、

そういうところのスピード感も、遅い奴が多い。

 

まあ、俺なんかも黎明期の携帯電話を使っていたクチだから言うけど、

当時の携帯電話って、アタッシュケースくらいのサイズがあって、

肩にかけて、持ち運んでいたんだぜ(笑)

 

keitai

 

そんな時代に生きた俺たちが、

今さら若い奴に対抗してもしょうがない。

 

俺たちおっちゃんは、若い奴らができない

“神業”を、見せていくしかないのだ。

 

人生経験、仕事の経験を積んできたからこそ、

あっと驚くようなアイデア、多様な視点からの考え方、

人間模様を突破する人間力、スピード感のある決断力。

そういうものを発揮していかなけりゃ、意味がない。

 

たとえば、メール文一つとっても、そうだと思う。

若い奴らは、文章を作ってパソコンで打つのは上手いかもしれない。

だけど、相手が書いたメールの行間を読み取ったり

相手のこころの襞に寄り添うような洗練されたひと言を書いたり…

それは、人間力がなけりゃ、できないことだと思うんだ。

 

40、50と年を重ねていながら、

若いときの軽いノリで他人様に接したり、

言葉や文章を投げかけるひともいる。

どうもそっちのほうが、今の若いひとには当たりがいいみたいなんだけど、

俺は嫌だな。

 

いい年こいて、自分で自分を軽くして、どうすんだ? と言いたい。

 

おっちゃんは潔く、最も険しい頂に挑み、

「ここだけはやりまっせ」という背中を、

若い奴らに見せて生きたいもんだぜ!