「死んでもいいと思った」

テレビ放映02

 

テレビ放映に関してだが、出演する立場の人間として、

一つだけわがままを言わせてほしい。

 

「観るなら、最初から最後まで観てくれよ!!」

以上、頼んだよ!!

 

今回のテレビの件については、また明日いろいろ書くつもりだが、

このブサイクなツラをお茶の間にさらし、誹謗中傷浴びてでも、

俺は言いたいことがある。だから取材を受けた。

 

その、「押川の提言」を象徴するような事件が、また起きてしまった。

 

(以下引用:産経新聞 2015年7月13日)

42歳娘の首絞め重体、「面倒見るのに疲れた」殺人未遂容疑で両親逮捕 大阪・平野

娘の首を絞めて殺害しようとしたとして、大阪府警平野署は13日、殺人未遂容疑で、別居している父親で無職、福島昇(80)=大阪市平野区加美正覚寺=と、同居の母親でビル清掃アルバイト、美智子(70)=同区平野南=の両容疑者を逮捕したと発表した。

昇容疑者は容疑を認め「娘には精神的な疾患があり、面倒を見るのが疲れた」などと供述しているという。

逮捕容疑は共謀し12日午後10時20分ごろ、美智子容疑者宅で同居している娘(42)の首をシャツのようなもので絞めて殺害しようとしたとしている。娘は意識不明の重体。

同署によると、この約5分後、美智子容疑者が「夫が娘の首を絞めた。娘が動かない」と110番。現場にいた昇容疑者が首を絞めたことを認めたため、同署員が12日に緊急逮捕した。

その後の調べで、美智子容疑者が「夫から『おれがするから向こうに行っておけ』といわれ、殺すのだろうなと思った。死んでもいいと思ったので止めなかった」などと供述したため、13日に同容疑で逮捕した。

美智子容疑者は「娘が夫に強く当たるので夫は別居している」と説明しているという。

 

俺は日々、まさにこの状況で苦しんでいる家族の、

生の声、生の姿を見聞きしている。

 

このニュースの家族がどうだったかは分からないが、

多くの家族は、「何とかしなければ」「医療につなぎたい」と悩み、

専門機関に相談にも行っている。

 

でも、解決しない。

 

「精神疾患は誰でもかかりうる病気」

国(厚労省)は、そう言っている。

 

それならば、他の身体疾患などと同じように、

必要に応じてスムースに医療にかかり、

福祉につながることのできる仕組みがあってしかるべきだ。

 

「殺すのだろうなと思った。死んでもいいと思った」

 

こんなことを言う親に同情するつもりはないが、

家族間でさえ、命を軽く扱うことになってしまっている、この国の現状は、

平和でもなけりゃ、安全でもない。

 

家族の、そして対象者の「命を守る」仕組みを作るため、

俺は誰に文句を言われようと、大声をあげていくつもりだ。

 

今回の著書を初めから文庫で出版することにしたのも、

困っている家族のために、少しでもヒントになるものを、

できるだけ安く、届けたかったからだ。

 

もし身近に、このような問題を抱える家族がいるならば、

この本の存在を知らせてもらいたい。

 

「あの家族」を救えるのは、あなたかもしれないのだ。

 

表紙