社会貢献

この間、コメントに「社会貢献」についての書き込みがあったが、

ちょうど先日、俺は、知人に誘われて、

ドラッカーの研究をしている教授の講義を聴いた。

そこで出てきたのが、「社会貢献」というキーワードである。

 

何回かある講義のうちの一コマを聞いただけなので、

その先生の言わんとするすべてを理解できたわけではないのだが、

ざっくりいうと、これからの時代、企業を成長させるためには、

「社会貢献」が必要不可欠である、というような内容だった。

 

これまでのように、私腹を肥やすため、私利私欲のために

金儲けに走っている企業は、遅かれ早かれ衰退していくというわけだ。

 

なんとなく分かる気がするな。

 

先日のブログで、「病院が患者の選り好みをしている」と書いたが、

そういう病院は、いずれ経営難になっていくのだろう。

 

だって人間の数自体は、どんどん減っていくわけだし

患者を選り好みして、数ヶ月だけ診て、

「はい退院」なんてことばかりしていたら、

患者や家族だってそのうち「あそこの病院はもうやめよう」となる。

 

反対に、難しい患者も積極的に受け入れていこう、

と考えている病院(医師、職員)も、数は少ないが、ある。

 

そういう、まさに「社会貢献」ができている病院こそ、

これから先、求められるようになると思う。

 

ちなみに、これまでは、社会貢献というと、

寄付やボランティアのように「無償」でやるのが美徳と思われてきたが、

最近は、社会貢献をビジネスにつなげようという動きが

盛んになっているらしい。

 

先日も某新聞に、若い学生の中で、

「自己実現より、世界そのものを良くしていく」

という概念が広がりつつある、という記事があった。

それを、ビジネスと両立していこうという取り組みである。

 

もちろん、病気や貧困などさまざまな理由から、

社会貢献なんてハードルが高い、まずは自分、家族のことを何とかしなければ、

というひともいるだろう。

 

それを否定するつもりはないが、

俺自身としては、社会貢献にどうやって取り組むか、

自分なりにしっかり考えてみたいと思った。

 

今年のノーベル生理学・医学賞を受賞した大村先生も、こう言っていた。

 

「小さなことでも良いので、人のためになることは

すばらしいことだと学んでほしいと思います。

何でも良いので、人のためになることが

自分の幸せだと思ってもらいたいですね。」