責任

この間、新潟の剣山製作会社で仕事の話をしたときに、

そこの社長が、

「製品に対しての責任は、自分がとりますから」

ということを、きっぱりと言い切った。

 

最近は、こうやって言い切る大人に、

あまり出会えないと、俺は感じている。

だから俺は、社長のこの言葉だけで感動し、

社長のために、俺も精一杯頑張ろうと、

こころから思った。

 

「責任をとる」

この言葉は、とても重い。

簡単なことではない。

だから誰も、言いたがらない。

 

最近は、責任の話になったとたんに

「自分には、金は払えませんよ」

とか言って、すぐに金の話を持ち出す奴が増えた。

 

でも俺は、金の覚悟よりもまず、

命と体を張ってやるのか、

ということじゃないかと思っている。

その覚悟があれば

「責任をとる」という一言も言えるはずだ。

 

何かあったら死んでお詫びしろ、

と言いたいわけではない。

 

矢面に立って赤っ恥をかくとか、

他人の失敗であっても頭を下げるとか、

ようするにすべてを受けとめる覚悟、

それが「責任」ってことではなかろうか。

 

親の、子供に対する「責任」も同じだ。

命と体を張って守る。

矢面に立つ。

それが責任であり、愛情じゃないのか。

 

俺の経験則で言っておくと、

仕事でも自分の子供のことでも、

体なんか張りたくない、責任なんかとりたくない、

そういうことを言っている奴に限って

最後は「金」で決着をつける以外に、

どうしようもなくなる。

 

そういうもんだと思う。