押川剛の「人間臭い」声明文!

 

相模原の事件も淡路の5人殺害事件も、一部のメンタルヘルスの専門家が「被告は精神鑑定により刑事責任能力ありと判断されたのだから、もともと精神科医療の範疇ではなかった」「措置入院自体が間違いだった」と後出しで言い出していて、バカじゃなかろうかと思った。こいつらほんまに専門家か。

 

あれだけの事件を起こしてしまった以上、司法で裁かれることは当然だ。しかし「精神科医療の範疇ではない」という解釈はおかしいだろ。平野被告も植松被告も事件前には精神科医療につながっていた。そこには精神保健福祉法(第一条)「精神障害者の医療及び保護」の、 “保護”の意味合いもあったはずだ。

 

相模原のような事件は「司法で」というのであれば、事件防止のためには、刑法を改正し逮捕要件をもっと厳しくするか、精神疾患(あるいはその疑い)があり自傷他害の恐れが明らかなケースに対して、警察に保安処分や予防拘禁の権限を与えるしかない。それはそれで「人権侵害」との批判が上がるはずだ。

 

結局のところ、自傷他害の恐れのある精神障害者については、一部のメンタルヘルスの専門家こそが、グレーゾーンに落とし込んで「医療や保護」の役割を放棄し、実際に事件が起きたところで「司法の範疇だ!」と声高に叫ぶ。被害者が複数人いれば、加害者(精神障害者)自身も死刑判決を受け、命を奪われることになる。もっともえげつない差別をしているのは、彼らではないだろうか!?

 

保護者制度も廃止された今、精神疾患(あるいはその疑い)があるが、病識がないことにより治療を受けられていない患者さんを、いったい誰が医療につなげるのか。中には自傷他害の恐れのある患者さんがいることは避けられない事実で、そういった患者さんを、地域でどう見守りつづけるのか。精神科医療に治療放棄をさせないためにも、一刻も早く責任の所在を明確にし、ルールの整備をすべきである!