愛知 コンビニ立てこもり

 

 

 

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(以下引用:TBS News i)

 

コンビニで店員人質に立てこもり、監禁容疑で男逮捕

 

逮捕された男は、自分の手首を傷つけていました。

 

31日午前2時50分頃、愛知県岡崎市の「セブンイレブン岡崎上和田店」に、刃渡り17センチの包丁を持って押し入った男。「金はいらない、酒を持ってこい」と、男性店員1人を人質にして店に立てこもりました。

 

発生からおよそ5時間後、男に直接、説得を試みた警察官。男が店の入り口で包丁を振りかざし、中に戻ろうとした、そのとき・・・

 

「今、捜査員が突入していきます。捜査員数人が突入していきました」(記者)

 

午前8時すぎ、あごにかすり傷を負った人質の店員を保護。監禁の疑いで現行犯逮捕された無職の鈴木保人容疑者(32)は「死ぬのなんか怖くないよ」と、自分の左手首を傷つけましたが、かすり傷だということです。

 

「(Q.鈴木容疑者の性格について)やさしくて良い子だった。大学まで出したのに。気が小さいかな」(鈴木容疑者の祖母)

 

「人生を悲観して、何か大きなことをやってやろうと思ってやった」と供述しているという鈴木容疑者。売り物の酒を飲んだ形跡があり、逮捕当時、酔っ払っていたとみられるということです。

 

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8月31日に、愛知県岡崎市のコンビニエンスストアに

包丁を持った男が押し入り、立てこもった事件である。

 

容疑者は、数年前に仕事を辞めて以来、無職で、毎日、酒を飲んでおり、

立てこもっている間も店にあったワインや酎ハイを飲んでいた。

働かないことや酒を飲むことを、両親に咎められ、

自暴自棄になって犯行に及んだ。

 

もはやアルコール依存症といってよいだろう。

 

映像では、包丁を振り回している様子が見て取れるが、

俺が仕事で携わる対象者も、刃傷沙汰は日常茶飯事である。

 

しかも今回の事件では、コンビニエンスストアに立てこもり、

人質を取り、怪我まで負わせている。

 

TBS水トク!「THE 説得」でも、アルコール依存症の男性を取り上げたが、

拙著「『子供を殺してください』という親たち」の中では、

また別の、アルコール依存症のケースを書いている。

 

アルコールや薬物依存が絡むケースでは、

刃傷沙汰もそうだし、内科的な疾患を併発していることも多く、

まさに、命の危険、すれすれのところにいる。

 

家族もたまったものではないだろうが、

こういったケースほど、親子の関係は、

修復しがたいほど、こじれにこじれている。

 

アルコールは、簡単に手に入るものだし、

成人すれば違法ではないからこそ、依存の問題が潜在化しやすい。

「もしかして、うちの家族も……」と悩んでいる家族は、

おそらく相当な数にのぼるはずだ。

 

拙著「『子供を殺してください』という親たち」は

そういった家族にこそ、読んで欲しいのだが、

まだまだまったく、届いていないと感じる。

 

現時点で、家族ができることやすべきことを、できるだけ書いた。

本を読んで、少しでも家族の関係を見直し、

適切な方法で、一日も早く第三者である公的機関(行政や医療)に

つながってほしいと、願うばかりだ。

 

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