本と漫画

評論家の加山竜司先生が、さっそく第4巻のレビューを書いてくれた。

『「子供を殺してください」という親たち』の「確信の4巻」

そして原作者の俺は、またしても加山先生のレビューに唸らされた。いや、正直に言うと、「ワオ! やられた!」という気分だ。なぜなら加山先生が指摘した「世間体」というキーワードについては、まさに今回の核であり、「4巻が出たら、“世間体”に関するツイート連投するか!」と考えていたのだ。

 

「世間体」という悪魔

漫画もそ ...

本と漫画

「子供を殺してください」という親たち(4) (BUNCH COMICS)

posted with ヨメレバ鈴木 マサカズ 新潮社 2018-12-07AmazonKindle楽天ブックス楽天kobo7net

12/7、『「子供を殺してください」という親たち』コミックス第4巻が発売します。いつも応援ありがとうございます!

紙(書籍)はともかく、電子やアプリではかなり多くの方に読んでもらっているようで、今のところ順調に連載が続いている。それにしても漫画というのは究極のコツ ...

コントラバーシャルな押川が斬る!

俺はふだん、命に関わるほどの家族の問題について相談を受けている。家族は俺に、「親子で命を奪い合うようなことはしたくない」「事件沙汰は困る」と訴える。つまりは「物理的安全を守ってくれ」という依頼だ。

しかし、家族が望んでいるのは「物理的安全」だけではない。それだけなら、単純な解決方法として家族が本人を置いて家を出て、どこかに身を隠すなどすればいい。家族は、「精神的安全」も強く求めている。「子供の将来を心配することなく、心穏やかに暮らしたい」という願望である。そこには、我が子に対す ...

ニュースから斬る! メンタルヘルス

同居する妻(64)に頼まれて刺殺したとして嘱託殺人罪に問われた夫(60)に対して、懲役3年、執行猶予5年の判決が言い渡された。夫婦はともに統合失調症で、精神障害者の集会で出会って結婚し、その後も入退院を繰り返す生活を送っていたという。判決に関する記事を、以下に引用する。

「自殺する前に私を」妻に頼まれ刺殺 嘱託殺人の男有罪 執行猶予5年、精神障害を考慮 青森地裁八戸支部判決

同居する妻(64)に頼まれて刺殺したとして、嘱託殺人罪に問われた青森県八戸市新井田、無職馬場 ...

ニュースから斬る! メンタルヘルス

米南部フロリダ州で8月26日、ビデオゲーム大会中に銃乱射事件が起きた。興味深い続報(海外ニュース)があったので紹介する。2人が死亡、10人が負傷した事件で、犯人の男(24歳)も犯行後に銃で自殺した。続報によると、男には精神疾患の病歴があり、過去には、警察官が自宅訪問をしたこともあったという。

 

(以下引用:CNN 2018年8月28日)

Jacksonville shooter had history of mental illness an ...

ニュースから斬る! メンタルヘルス

元アイドルの女性が、飲酒運転とひき逃げで逮捕された。この女性がアルコール依存症かどうかは専門医が診断することだが、報道によると、前日は収録で夜遅くに帰宅し、翌日は朝7時から仕事が入っているにも関わらず、朝までお酒が残るような飲み方をしている。アルコールに関して何らかの問題を抱えていたことは事実だろう。

 

振り返ってみると、俺への相談や移送依頼では、「アルコール依存症の女性(娘や妻)」というのは、とても少ない。だからといって、女性のアルコール依存症について ...

その他

関西の台風、北海道の地震と、災害が立て続けに起きています。被害に遭われた方々には心よりお見舞い申し上げますとともに、一日も早い復興をお祈りいたします。

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地震やゲリラ豪雨は、もはやいつどこで起きてもおかしくない状況にある。自然災害は止めようがないし、個人の備えと言っても限界はあるが、最低限の備蓄はしておきたい。俺も、事務所に備えてある防災用品を改めて見直した。

さて、こんなときに何だが、9 ...

おしらせ

ツイッターではお知らせしたが、「新潮講座(10~12月期)」に登壇することになった。日時は10~12月の第三月曜日(10/15、11/19、12/17)だ!

各回の内容は、今のところ以下のように考えている。

どこかに呼ばれて講演や講座をするときは、常に「これが最後」の精神で、「言ってはいけないことを言う押川」を心がけている! 新潮講座では3回もその時間をもらったので、参加者の方とディスカッションもしながら、放送コード越えお約束! 爆言オンパレード! で楽しい時間を過 ...

おしらせ

「子供を殺してください」という親たち (BUNCH COMICS)

posted with ヨメレバ押川剛,鈴木マサカズ 新潮社 2018-06-09AmazonKindle楽天ブックス楽天kobo7nethonto

漫画業界も何かと厳しいこのご時世に、コミックス第3巻まで巻を重ねることができた。ひとえに応援してくださっている方々のおかげである。誠にありがとうございます。

 

『「子供を殺してください」という親たち』について、漫画に詳しいある方か ...

おしらせ

『「子供を殺してください」という親たち』コミックス、1巻と2巻が同時に重版(1巻5刷、2巻3刷)になりました。ご購読くださった皆様、ありがとうございます。

 

6月9日には、第3巻が発売になります。この連休中は、コミックス巻末コラム「現場からの声」の執筆、頑張りました。3巻もどうぞよろしくお願いいたします!

 

「子供を殺してください」という親たち 1

posted with ヨメレバ鈴木 マサカズ/押川 剛 新潮社 ...

ニュースから斬る! メンタルヘルス

鹿児島県日置市で、近隣住民を含む5人が殺害される事件が起きた。

現時点での報道によれば、容疑者は無職であることなど生活態度を祖母に注意され、不満をもち殺害、それをとがめた父親や、様子を見に来た親族、同じアパートの住民を次々に殺害したという。

祖母殺害、気づいた父も 鹿児島5人殺害、容疑者供述

鹿児島県日置(ひおき)市東市来(いちき)町湯田の民家で男女5人が殺害された事件で、近くの無職岩倉知広容疑者(38)=殺人容疑で逮捕=が、祖母の岩倉久子さん(89)を ...

ニュースから斬る! メンタルヘルス

通報までに1ヶ月を要す

兵庫県三田市の監禁事件だが、俺がもっとも憤りを覚えたのは、行政(市)がこの事案を把握してから通報までに1ヶ月もかかっていることだ。本来であれば、福祉相談員が父親から「息子を閉じ込めている」と聞いた時点で110番通報し、その日のうちに保健所職員が自宅訪問、長男(男性)を保護していなければおかしい。

刑事訴訟法第239条第2項においても、通報義務がある(通説)ことは明確だ。

(刑事訴訟法第239条)

何人でも、犯罪があると思料するときは、告発 ...

おしらせ

「子供を殺してください」という親たち (新潮文庫)

posted with ヨメレバ押川 剛 新潮社 2015-06-26AmazonKindle楽天ブックス7net

『「子供を殺してください」という親たち』が再び増刷となりました。刊行からすでに3年近くたちますが、定期的に増刷されているようです。ひとりでも多くの当事者や家族の役に立ってほしい、また、ひとりでも多くの一般の方々にこういった家族の問題があることを知って欲しい、との一心で、文庫書き下ろしで刊行しました。実態を知ること、 ...

おしらせ

公益財団法人日立財団に取材していただきましたインタビュー記事が、Webマガジン「みらい」にて、2月9日より公開されております。

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Webマガジン「みらい」は、名前のとおり、まさに「みらい」志向の硬派なwebマガジンだ。とくに、子供たちのために、少しでもよい未来を模索しようという情熱を感じる。その理念に共感してインタビューを受けたのだが、当日は、子育てから精神科医療に関することまで、かなり広範囲にわたる質問を受け、私も「みらい」志向で日本の将来に踏 ...

おしらせ

『「子供を殺してください」という親たち』コミックス、1巻と2巻が同時に重版になりました。さらに、電子版のダウンロード数も好調とのことです。ご購読くださった皆様、ありがとうございます。

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担当編集者である岩坂朋昭氏からは、「今の日本で、もう見て見ぬふりは出来ない問題を、ノンフィクションマンガの手法を使って確実に読者に届けたい、というこちらの企画意図が浸透してきているのかもしれません。支援団体関係者や教育関係者によるまとめ買いもあります」と報告 ...

その他

マトリズム(2) (ニチブンコミックス)

posted with ヨメレバ鈴木マサカズ 日本文芸社 2018-01-09AmazonKindle楽天ブックス7net

普段は漫画を読まない俺だが、鈴木マサカズさんの「マトリズム」は2巻も読んだ! 何が面白いって、薬物に関してものすごいリアルに描かれている。

 

俺がこの仕事をはじめた20年以上前は、「クスリはヤクザがやるもの」というイメージが強く、薬物依存症についても一般には認知されていなかった。俺 ...

本と漫画

TOKYO MX「5時に夢中」、中瀬親方のエンタメ番付のコーナーで、関脇『「子供を殺してください」という親たち』コミックスが紹介されました。

中瀬さんには、自身の思いも交えながらの芯食ったコメントをしていただいた。

コミックス1巻は、Amazonなど通販サイトで欠品中ですが、新潮社によるとすでに補充の手配をしているとのこと。しばらくお待ちください。

 

ニュースから斬る! メンタルヘルス

20歳の男子大学生が父親を刺殺するという事件が起きた。

父親をナイフで刺した慶応大生「感情的になって刺した」

 

今年に入ってから今日までに俺がツイッターに挙げた親族間事件のうち、子供が親を殺害した事件は13件(うち3件は未遂)あった。そのうち加害者が20代なのは7件、10代が1件。いくらなんでも多すぎないか。

「胸ぐらつかまれたので…」義理の父をナイフで刺す、殺人未遂容疑で21歳息子を逮捕大阪
「母を刺し殺した」 交番に出 ...

本と漫画

評論家の加山竜司先生が、コミックス第2巻のレビューを書いてくださった。

ひきこもりの実態を描く『「子供を殺してください」という親たち』2巻

ちなみに加山さんは、1巻についてもレビューを書いてくださっている。

『「子供を殺してください」という親たち』に見る、家族の問題点

 

加山さんの読みは、真っ芯を食っている!!

大変僭越だが、加山さんは漫画読みのプロフェッショナルだ! レビューを読み進めながら、俺は説得の現 ...

本と漫画

 

コミックス第2巻を貫くテーマは「ひきこもり」だ。ひきこもりについて、俺が言いたいことはただ一つ。家族や専門家が「ひきこもり」というカテゴライズに入れたまま放置してきた中に、重い精神障害を患う当事者の問題がある。その人たちを、どうやって医療につなげるのか、ということだ。

 

俺が携わった長期ひきこもりの事例では、入院治療を受けたのち、地域生活に移行できた人もいる。その人たちを見ていると、本人に「社会とつながりたい」という意思があり、身の丈にあ ...