家族の問題

 

「親の七光り」という言葉があるが、この七光りのスポットライトがパチッとあてはまる人は、本当にごく少数である。たとえば代々の政治家とか、巨大なファミリー企業とか、そういう家に生まれて、なおかつ本人の資質もあって努力もできる。そういう人だけが、七光りのスポットライトを浴びることができる。

 

しかし世の中には、とくに俺のところに相談にくる中には、そういった地盤がないにも関わらず、親の威光をまき散らかし、なんとか子供に七光りを浴びせよう ...

家族の問題

コメントの返信ができていませんが、いつもありがとうございます。参考になるご意見も多く、ブログ内で返信していくつもりです。今後も活発な議論をよろしくお願いいたします。

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先日、6月から携わっていた説得移送のXデーを、関係各所の協力の下、無事に終えることができた。

今回の対象者は、俺が携わる以前に、家族が医療につなぎ、統合失調症と診断され、精神科への医療保護入院歴があったが、院庭散歩の許可が出た際に、脱院して自 ...

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移送の仕事が無事に終わった。

 

蓋を開けてみれば今回も、対象者は社会との関わりを断絶し、

強迫観念や被害妄想に苦しみながらも、

アルコールやネット通販(買い物)に依存する生活を送っていた。

 

そしてその何十年という間、親を憎み続けてきたケースであった。

 

「親を殺す」

 

彼らはそう、口にする。

 

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専門家など第三者に、家族の問題に介入してもらうことや

当事者が第三者とつながることの難しさは、語らずとも想像がつくだろう。

 

でも俺は、難しいからこそ、やりがいがあると思っている。

 

反対に、家族に頼る、依存するという行為は、とても簡単だ。

 

暴力をふるったり暴言を吐いたり、他人には容易にできないことなのに、

家族が相手となると、なんのハードルもなくやってのけ ...

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この頃、介護や貧困に関する先の見えない話題を目にする機会が増えた。

どの分野も、経済的にも人材的にも数が足りないことは明白で、

国の政策はつまるところ、「家族のことは、家族で責任を負う」

という方向に進んでいる。

 

ならば我が国がこれまで、「家族」を大事にしてきたかというと、

むしろ「個」の尊重こそを、あおってきた。

 

その証拠に、我々は一人ひとりが、

親とし ...

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高齢化した親が、障害者や精神疾患など病気をもつ子供を殺す。

そういった事件がたびたびある。

 

ニュースの際に、加害者の(そして被害者の)自宅が映ることがあるのだが、

立派な一軒家やマンションに住んでいることも少なくない。

そのような自宅の様子をみるたびに、両親はまじめにコツコツ働いてきて、

社会的地位もそれなりにあったんだろうなあ、と想像する。

 

でも、だからこそ、誰にも ...

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社会参加ができておらず(いわゆるひきこもりの状態で)

親が相談にくる子供によくある特徴として、

「夢を捨てきれない」というものがある。

 

たとえば、「東大を目指す」、「医者や弁護士など、資格取得する」

といったことである。

 

もちろん、本人に志があっての現実的な目標なら良いのだが、

たいていの場合は、何かにつまずいたことをきっかけに、

コンプレックス解消のため ...

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昔のことは、普段、忘れているたちなのだが、

あるきっかけがあって、じっくり思い出してみた。

 

説得による移送をやってみようと思いたち、

自分なりに保健所などをまわって勉強を重ね、

実際にはじめての移送に取り組んだのは、28歳のときだった。

 

タウンページに広告を載せたところ、

すぐに電話が鳴りつづけ、反響の大きさに驚いた。

 

最初は、今 ...

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横浜市の傾斜マンションの件が、連日テレビを賑わしている。

 

あるコメンテーターが、「これは、命に関わる問題だ」と言っていた。

住んでいる住民にしてみれば、たまったもんじゃないよな。

 

これからこういう物件の話しが、

続々と出てきそうな感じですらある。

 

でも、俺は、こうも思った。

 

傾いているのは、建物だけじゃない。 ...

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今や民間の移送会社は乱立していて、

その中で俺を指名してくる家族は

当然のことながら「説得」に期待をかけてくる。

 

しかし中には、「押川さんが説得してくれたら、

子供も会話に応じて、コミュニケーションのとれる人間になるんじゃないか」

という、とてつもない理想を抱いてやってくる家族がいる。

 

ちょっと待ってくれ、と言いたい。

 

なぜなら、 ...

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俺が受けている相談や依頼のケースに限って言えば、

最近、精神科において、入院患者の受け入れ選択権は、

ほとんど病院側にある、ということを、感じている。

 

患者を受け入れない理由が、病名(この病気の専門医がいないから、など)

にあるのならば、まだ理解もできるのだが、そうではない。

 

病識がなく、治療を拒否している。暴力や暴言がある。

高学歴で、理屈がたつ。入院後、揉め事を起 ...

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いつだったか災害時のニュースを見ていたときに、

インタビューに答えた現地住民の方が、

「危険情報や安否確認は、LINEなどを頼りにしている」

と言っていた。

 

そのひとは、こうも話していた。

「小・中学校時代の同級生の情報が、一番、信頼できる」

 

俺はこの言葉に、ローカルで生きることの強みを感じた。

 

ローカルというと、「=田舎」という ...

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著書にも書いたことだが、俺のところにくる相談で今、最も多いのは、

問題を抱える子供が30~40代、親は60~70代という家族構成だ。

 

この世代の親は、働き盛りの年代を好景気の時期に過ごしているため、

現在の収入はともかく、生活様式だけを見たときには、

「中間層」にあてはまることが多い。

 

つまり、持ち家を所有し、趣味や余暇を楽しむ余裕もあり、

子供には教育を含め、豊かな ...

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昨日のブログの続きである。

 

少し前のニュースになるが、千葉県銚子市で

母親が生活苦から中学生の娘を絞殺した事件があった。

 

その判決が、今年の6月に出ている。

 

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(以下引用:朝日新聞デジタル2015年6月12日)

 

強制退去の日に長女殺害 生活苦、母に懲役7年判決

 

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先日ブログに書いた、老齢の父親が精神疾患を患う娘を

殺害してしまった事件について、

書き足りないことがあったので、改めて書いておく。

 

ニュースとなった事件の内容を読んで、俺が気になったのは、

殺害の直前に、親が娘から「一人暮らしをしたい」と言われ、

それを断った、というくだりである。

 

以前にも娘の希望で一人暮らしをさせたが、

戻ってきてしまい、うまくいかな ...

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拙著の出版以来、事務所への問い合わせやフェイスブックへのメールなどに、

「押川さんが過去に書いた本も読みたい」

「なかなか手に入らないのだが、どうすればよいか」

という質問をいただくことが増えた。

 

Amazonを覗いたら、中古品にバカみたいな値段がついている。

 

ありがたいことでもあるのだが、どれも10年以上前に書いたものであり、

俺としては、若くて未熟な部分も多く、恥 ...

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事務所への問い合わせの内容を聞いていると、

対象者の両親が高齢化していることを、つくづく感じる。

 

当然、対象者本人も、40代後半~50代となり、

もう若いとはいえない年齢だ。

 

本人の抱える問題についてはさまざまであり、

適切な医療を受けられず、精神疾患が重症化している例もあれば、

社会と関わりを持たずに、何十年もひきこもっている例もある。

暴力や金の無心、 ...

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「家族の中で起きていることは、なかなか見えない」

長いこと家族の問題に携わってきた俺でさえ、そう思う。

 

何年か前から「毒親」という言葉が流行りだし、

「親」は必ずしも敬い大切にしなければならない存在ではなく、

「家族」という集団も、決して聖域ではないことを

少しはおおっぴらに語れるようになった。

 

それでもなお、家族は、家庭の中で起きていることを、

正直に話 ...

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昨日のブログのコメントで

「自分には何ができるでしょうか」

というご意見があった。

 

実はテレビ放映後、うちの事務所宛にも、けっこうな数の

「そちらで働きたい」、「何か協力できることはないか」

というありがたい申し出をいただいている。

 

俺は会社を大きくしたいという野望がまったくないので

今のところ、求人やボランティアを募る予定はない。

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気持ち!「人間臭い」ブログ, 家族の問題

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「たとえ親子であっても、金勘定は別」

ここ数年は、そういう家族を目にすることが増えている。

 

たとえば、俺の前では「子供を助けるためなら命も惜しくない」

くらいのことを熱く宣言するのに、

いざそのために金がかかると分かると、別人のように冷酷になる。

そんなに金がかかるならもういいや、とばかりに、

子供を切り捨てる方向に走るのである。

 

もちろん、無い袖はふれな ...